【EXOPRIMAL】クリア後レビュー

ゲームレビュー

PC Game Passにてプレイ
操作環境はXboxコントローラー
オンライン専用のTPSシューター

開発元パブリッシャーリリース日
CAPCOMCAPCOM2023/7/14

CAPCOMの新ジャンルへの挑戦

『EXOPRIMAL』は23年7月14日リリースのCAPCOMの新規IPタイトルである。
本作のゲームジャンルは全く新しいものであり、ストーリー重視のオンラインチーム対戦型PvPvEシューターになっている。

ゲームの流れは、10人のマッチング成立後に5人ずつの2チームにわかれ、WAVE形式のPvEミッションが行われる。その後、陣取りやガチヤグラのようなPvP戦種目がランダムで選ばれ、勝敗を決めるチーム対戦が行われる。その際、PvEでの成績が良いほどチーム対戦での行動開始が早くなるなど、アドバンテージを得るシステムになっている。

基本的に上記のチーム対戦を何度も繰り替えし遊ぶゲームなのだが、本作にはしっかりと作られたストーリーがあり、対戦終了後にムービーが流れたりオンライン対戦の最中にストーリーイベントが発生したり、と非常に特徴的なストーリー進行が行われる。また、ストーリーは対戦回数によって進行するシステムになっている。

ストーリーを共に歩むメンバー達

バキバキにかっこいいメカデザイン

プレイヤー達はそれぞれ、”エグゾスーツ”と呼ばれる人工筋肉メカに搭乗し戦闘をするのだが。。。
うおおおおおおお~~~~!!!かっけ~~~~~~!!!!
文句なし!!! 100点!!
これは男の子が大好きなデザインですねぇ。
エクゾスーツ

迫力のあるシューティングアクション

本作のメインコンテンツであるシューティングアクションは、非常によくできており素直に面白いと感じた。戦闘で使用できるスーツは アサルト:4種 タンク:3種 サポート:3種の計10種類があり、戦闘中に切り替えが可能である。それぞれがユニークなスキルと性能を持っており、これらを戦況やメンバーによって切り替えて戦うのはとても面白い。


また、PvEで戦うのは恐竜なのだがこいつらは一度に数百匹もでてくるのだ。これだけの数の恐竜を出現させて処理落ちさせない技術は流石CAPCOM、素晴らしい。この数百匹の恐竜を一気に殲滅させる爽快感は格別だ。
こいつらを

こうしてやるのだ!!

ただし、恐竜の種類は少なく、同じようなミッションを何度もプレイすることになるので、ストーリークリアまでの間に冗長に感じるタイミングもあった。

求心力の低いオンライン要素

本作は前述したPvPvEモードを遊ぶ以外にやることがないのだが、このゲームにはレートやティア、プレイヤーランクの概念は無く勝利レートやキルレートも無く敵や恐竜を倒した数の記録もなく挙句の果てにマッチの勝利報酬も存在しない(一応勝つとexp1.5倍ボーナスがあるが、正直どうでもいい)

つまるところ、本作には所謂フリーマッチしか存在しないのだ。そもそも、オンライン対戦中にストーリー進行が発生するギミックの都合上、上記のような競技的な要素を組み込むことは不可能であろう。結果的にプレイヤーはこのゲームで勝利やプレイスキルの向上を目指す意味は特になく、対戦ゲームの部分はストーリーを進めるためのレクリエーションとしてしか機能していないのだ。

ゲーム内の設定上は、”チーム戦に負けると殺される”というのが、戦闘のモチベーションになっているのだが、実際には敗北にペナルティは全くない。負けても普通にストーリーが進行し世界観が破綻している。

このゲームを”対戦ゲーム”として遊ぶのは難しいだろう。
今後シーズン制で運営されていくみたいだけど、シーズンをまたいで遊ぶ人間など存在するのだろうか?

退屈で眠たくなるご都合ストーリー

これでストーリーが面白かったら名作になれた可能性はあるが、正直微妙ですね。ストーリーの8割は紙芝居形式で進行されるのだが、これが退屈で退屈で、何度も寝てしまった。内容もそんなわけあるか?という超ご都合ストーリーであり腑に落ちない。
MGS3の無線のような形式でストーリーが進行する、絵は一枚絵なので動きません。

残りの2割のムービーシーンも演出のレベルが低く、まあ特別面白いものではない。
特に、戦闘の主催者であるリヴァイアサンの演出にはひどい部分がいくつかあり、何度か笑ってしまった。


また、印象に残る音楽などはなく、EDテーマはクソダサい。

洗練されていない操作系統

このゲームは操作系統の作りの粗さがひどく目立つ。近年では最悪レベルといってもいいだろう。あまり多くを語っても愚痴にしかならないので簡単に一例を示す。

特に最低だと感じているのが、「ゲームを終了」する動作だ。
①まずはホームメニューでオプション画面を開く

でポインタを”タイトルへ戻る”に合わせて選択

③謎のアナウンスが出てくるのででポインタを”タイトルへ戻る”に合わせて選択(画面切り替わりでポインタはセンターに戻されるので、都度エイムする必要がある)

でタイトルメニューを開く(ここで誤ってを押すとホームメニューに戻されるので⓵からやり直し)

でポインタを”ゲームを終了”に合わせて選択

でポインタを”はい”に合わせて選択

以上の工程でゲームを終了することができる。アホか。

本作の操作系統はこんなのばっかりです。大手のカプコンさんがこんなレベルの低いデザインでゲームを発売してしまうのは非常に残念です。

また、各種スーツに設定されている武器やスキルの効果をゲーム内で説明しないのもどうかと思いますよ。なんで操作確認のために攻略wikiに行かないといけないんですか?

総評

本作は新ジャンルの開拓を目指したチャレンジングな作品である。アクションも非常に良くできており傑作になるポテンシャルはあったのだが、各システムの噛み合いが非常に悪く、それぞれが足を引っ張りあっている印象。またゲーム全体のディレクション/ユーザビリティは細かいところに目が届いておらずイマイチだ。しかし、光る部分も大いにあるため、次回作に期待している。

  • ストーリー重視の対戦型ゲームという新ジャンルが目新しい
  • 最強にかっこいいメカデザイン
  • シューティングアクションとしての純粋な面白さ
  • ジャンル/システムがかみ合わず、対戦ゲームとしてはぱっとしない
  • ストーリー、演出、音楽はいまひとつ
  • 操作系統の耐え難い出来の悪さ


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