私は、スターウォーズシリーズは金曜ロードショーで流し見していた程度で、シリーズファンではなくストーリーもよく知らなかったのだが、本作の完成度の高さには度肝を抜かれた。素晴らしいゲームだ。本作の開発は『APEX LEGENDS』や『MEDAL OF HONOR』で知られるRespawnが手掛ける。
開発元 | パブリッシャー | リリース日 |
Respawn Entertainment | Electronic Arts | 2019/11/15 |
“スターウォーズ”を操作する気持ちよさ
このゲームで最も魅力的な要素の1つは戦闘アクションである。スタミナ、ガード、パリィ、回避の要素があり、所謂ソウルライクな戦闘システムが採用されている。本作は人型の敵にはスタミナゲージがあり、パリィをすることで敵のスタミナを削り、ガードを崩していくのが基本的な対人戦術である。そのためプレイヤーは敵の攻撃を見切り、連続でパリィを重ねていく必要があるのだが、その際の戦闘モーションがまるで、原作映画のワンシーンようなダイナミックな殺陣が繰り広げられ、操作していて非常に気持ちが良い。ボスとの戦闘は毎回ユニークであり、また、チャレンジングである。フロムゲーのような高難易度な戦闘ではないが決して簡単な難易度ではなく、複数回の戦闘を重ね、ボスの動きを学び突破していく楽しさがある。よく調整された難易度だと感じた。
爽快なフィールドアクション
特筆すべきは、ステージ移動のアクションの気持ちよさだろう。 壁を走ったり、ロープにぶら下がったり、坂を滑り降りたりなど、要素としては非常に一般的なものばかりなのだが、スピード感や主人公のモーションの出来の良さからとても楽しく感じる。 フォースを使ったステージギミックも面白い。押したり、引いたり、対象をスローにできるフォースを、同じ操作で戦闘のみならず、ステージギミックにも作用させるという発想は非常に秀逸である。 回復/セーブポイントは、そろそろ回復したいと思ったときに絶妙に配置されておりストレスを感じない。
ゲームの枠を超えた映像技術
本作の映像制作には、本編映画製作のルーカスフィルムが協力をしている。映像がきれいなことは言わずもがな。建造物や宇宙船のスケールの大きさがインパクトのある映像体験を生み出している。また、キャラクター全てのモーションが素晴らしい。全てのキャラクターが本当に生きているかのように錯覚する。 明らかに人型ではないキャラクターも活き活きと動き、多彩な表情を見せてくれるのだが、これは映画で培った映像技術なんだろうと感じる。
シネマティックな演出とストーリー
正直序盤はピンと来なかったが、ストーリーを進めるうちに主人公や仲間達の魅力に惹かれ、終盤のストーリーには非常に興奮した。 ムービーシーンはシネマティックな演出が随所に光り、映画的な素晴らしい体験を味わえる。また、ゲーム中の音楽が原作映画と同様に素晴らしい。フルオーケストラの壮大な音楽が世界観に説得力を与えている。特にゲーム起動時の音楽の導入がとても良い、これからのゲームプレイを期待させるワクワク感をプレイヤーに与えている。
総評
ゲームとしての完成度が高く、傑作である
- 映画を操作しているかのようなパリィアクション
- 爽快感のあるフィールド操作
- 秀逸な難易度/レベルデザイン
- 映像、演出、BGMの総合的な完成度の高さ
- ~20時間のプレイボリュームはやや少なめか
- ソウルライクを期待してプレイすると難易度は低め
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